lanケーブルの使用時には伝送距離に上限が定められていることに注意しなければなりません。

例えば、現在主流となっているカテゴリー5eおよびカテゴリー6のlanケーブルは、最大伝送距離が100メートルとなっています。ただし、これはケーブルを敷設する場所の温度が17度から23度程度の環境のもとでの数値であり、温度の増減に応じてlanケーブルの伝送距離も増減します。

lanケーブルの伝送距離は、敷設場所の温度が10度上昇する毎に3メートル短くなるといわれています。これは、温度上昇によってケーブルの抵抗値が高くなるのに伴い、信号が減衰する量も増大するためです。したがって、室温が常時30度前後になる環境下にケーブルを敷設する場合、97メートルより長いケーブルを選んでしまうと十分な通信品質が得られない可能性があります。一方、室温を10度以下にすればlanケーブルの最大伝送距離はのびるのかというとそのようなことはなく、理論上の最大値である100メートルより長くなることはありません。

もし、ケーブルを接続する区間の距離が100メートルを大きく上回る場合、通信品質を落とさずに敷設するためには延長アダプターを使用します。接続区間の途中で延長アダプターを使えば、製品によっては1キロメートル先の場所までネットワーク回線を敷設することが可能になります。この方法は、遠く離れた場所にネットワークカメラを設置するときにしばしば用いられています。

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